この度リリースされた「VirtualBox 1.5.0」における主な変更点として以下の項目等が示されています。
- 恰もホストOS(Windows、Linux)におけるアプリケーションであるかの如くに、仮想マシンにおけるWindowsアプリケーションをハンドリング可能とする「Seamless Windows(Seamless Mode)」を実装(「Parallels Desktop for Mac」における「Coherence」モード、「VMware Fusion」における「Unity」ビューに相当。現時点での利用可能なゲストOSはWindowsに限定)
- シリアルポートの仮想化を実現する「Virtual Serial Ports」の実装
- ホストOSとして64bit Windowsをサポート
- 「Intel PXE 2.1(Intel Preboot eXecution Environment 2.1)」を用いたネットワークブートをサポート
- ゲストOSとしてのWindowsに対して最大2GBまでのメモリ割当が可能に
- USB、及びフォルダ共有のステータス等を通知可能なステータスランプを追加
- ゲストOSとしてのWindowsにおけるマルチモニタコンフィギュレーションのサポート
- 「VRDP(Virtual Remote Display Protocol)」におけるサポート改善
- 「Xandros Desktop 4.1」使用時において確認されていたハングアップを修正
- 「Intel VT-x(Intel Virtualization Technology for IA-32 Processors)」使用時における安定性改善
- OS/2(ゲストOS)動作時に確認されていた「AMD-V(AMD Virtualization)」関連の問題を修正
- 「gcc」最新版において確認されていたCPU仮想化支援(Intel VT-x、AMD-V)使用時における不具合を修正(Linuxホスト)
- 一部のアプリケーション(「VideoReDo」等)起動時に確認されていたレグレッション関連の問題を修正
- 「XFree86 4.3 (Debian/Sarge) 」利用時のテキストモード切替時において確認されていたセグメンテーションフォルトを修正
- 「ReactOS」起動時に確認されていたハングアップを修正
- 既存のVMware仮想ディスク(.vmdk)に対する互換性改善
- Linux版(VirtualBox for Linux 1.5.0)におけるゲストOSとして「Xorg 1.3」ベースのLinuxディストリビューション(「Fedora 7」「Ubuntu 7.10(Gusty Gibbon)」等)をサポート
※「Parallels Workstation for Windows」「Parallels Workstation for Linux」「VMware Workstation」「VMware Player」「Microsoft Virtual PC」等には同様の機能は未実装。Mac OS X版における現行バージョン「VirtualBox for OS X Beta 2(Ver.1.4.1-r22965)」では「仮想マシン」メニュー内に「Seamless Mode」」アイテムが確認されていますが、現時点では適切な動作が得られません。
また、「ReactOS」関連の問題は個人的にもMac OS X版利用時(「VirtualBox for OS X Beta 2(Ver.1.4.1-r22965)」+「ReactOS 0.3.3-RC1」)に気に掛かっていたので、同様の修正のMac OS X版に対する反映にも期待したいところです。
尚、「VirtualBox Open Source Edition」にはバイナリパッケージが提供されていないため、開発環境一式、及び依存する外部ライブラリ等を用いる事によるセルフコンパイルが必要となり、公式サイトには各プラットフォーム毎に纏められたビルドインストラクションも公開されています。
この記事へのコメント