Adobe、「FreeHand」開発終了の意向を表明、ベクトルグラフィックは「Adobe Illustrator」に一本化へ

Adobe Systemsより米国時間16日、同社による公式ブログを通じて「FreeHand」開発終了の意向等が表明されています。 ベクトルデータを扱う主力グラフィックスアプリケーションの一つとして、或いは「Adobe Illustrator」と凌ぎを削る永遠のライバルとしても根強い支持を獲得するに至っていた「FreeHand」。1988年における初版リリース以来、Altsys→Aldus→Macromedia→Adobe各ベンダを渡り歩く等の経歴を示しつつ、「Macromedia Studio 8」のラインアップから外れた事等によりその行く末を危惧する見解等も囁かれていたようですが、この度米国時間16日付にてAdobeより、同アプリケーション開発終了の意向等がJohn Nack氏(「Adobe Photoshop」のシニアプロダクトマネージャ)による公式ブログを通じて表明されているようです。

FreeHandの最終バージョンとなった「Macromedia FreeHand MX」は2003年にMacromediaからリリースされましたが、今後は同アプリケーションに対する新規機能追加やバグフィックス、或いは新たなオペレーティングシステム、ハードウェア対応等の開発作業は終了し、Illustratorへの移行が促進される事となるようです(「Adobe Illustrator CS3」では「FreeHand 10」「FreeHand MX」ファイルに対するハンドリング等が強化されています)。

尚、現行バージョン(FreeHand MX)の販売、及びカスタマサポート等は継続され、FreeHandにおける全登録ユーザに対しては199米ドルにてIllustrator CS3へのスペシャルアップグレードパスが用意されているとの事。Illustratorへの移行時に参照すべき資料として、冒頭Linkの公式ブログ等を通じてマイグレーションガイド、テクニカルリソース等が提供されています(「Adobe Creative Suite 3」への直接のアップグレードパスは提供されていないようです)。

以下に開発終了の意向が表明されている公式ブログの一部を要訳してみましたので、宜しければ御参照下さい。

(ここから要訳)長きに渡る高名な経歴に彩られたキャリアの後、「Adobe FreeHand」(旧Altsys、Aldus、及びMacromedia)は開発工程の終焉を迎える事となりました。同アプリケーションは、Macromediaから約4年前にMX(Macromedia FreeHand MX)がリリースされて以来、改訂が行われていません。その後、Macromediaは「Macromedia Studio」プロダクトラインからFreeHandを外す事となりました。Adobeは、FreeHandの改訂を行わないとするこの度の決定、FreeHandユーザに一層快適なエクスペリエンスを提供すべくして追加されたIllustrator CS3における諸機能、及びその他の詳細等を説明するためのFAQ(PDF)を作成しました。その中から以下に強調すべき内容を抜粋します。

Adobe、及びFreeHand

Adobeは、FreeHandにおける何れの新機能ベースのリリース、或いは新たなオペレーティングシステム、ハードウェアに対応するためのパッチ、アップデートを提供するための計画を有していません。しかしながらAdobeは「FreeHand MX」の販売を継続しつつ、自社のサポートポリシに準じたテクニカルサポート、及びカスタマサポートを継続提供するでしょう。

FreeHandアップグレードパス

Illustrator CS3に対するスペシャルアップグレードパスは、FreeHandの全正規オーナに対して199米ドルにて提供される事となります。当アップグレードはAdobe Store、及び当該チャンネルを通じてワールドワイドに展開されています。Adobe Creative Suite 3に対して直接アップグレード可能なFreeHandは存在しませんが、Creative Suite 3にアップグレードするための適当なAdobe、或いはMacromedia製品を所有するFreeHandオーナは、そちらのパスを利用する事も可能です。(ここまで)

追記(5/25)

当エントリの内容は、冒頭にLinkを記しました米国時間17日付の「John Nack on Adobe」(John Nack氏によるブログ)に記載されている内容に基づいて(或いは要訳して)お伝えしておりますが、現時点では(公式発表前であるため?)アドビシステムズ(日本法人)における対応状況は上記の限りではないようです。上条さん(上条晃宏氏)のブログにおけるコメント欄にその旨記載されておりますが、現時点でのアドビシステムズにおけるアップグレード対象は、通常通りの3世代前「FreeHand 9」以降となるそうです(その後の対応は現時点では未定と伝えられています)。 FreeHandユーザの方、或いは実際にアップグレードを予定されている方等は、御購入前に今一度日本法人に確認される事をお勧め致します(ちゅう様、貴重な情報ありがとうございました!)。


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