現行版に相当するVer.4.2においては、米国時間4月12日付にて種々の互換性改善等を主目的としたVer.4.2.12がリリースされている、マルチプラットフォームデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」に、米国時間2012年12月18日付にて旧版(Ver.4.0)を対象としたメンテナンスアップデートに相当する「Oracle VM VirtualBox 4.0.16 Build 82821」がリリース。現在VirtualBoxによる公式ダウンロードページを通じて、Mac OS X、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、及びPUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(Mac OS X版 約85.0MB。バイナリとソースコードにはライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています)。
この度リリースされた「Oracle VM VirtualBox 4.0.18」における主な変更点として、以下の項目等が示されています。
- 「Virtual SMP(Virtual Symmetric Multiprocessing、仮想対称型マルチプロセッシング)」が有効化された仮想マシン上のゲストOSにおいて、ポーズ(一時停止)、或いはサスペンド状態からレジュームした場合に、仮想マシンがハングアップするケースが確認されていた問題を修正
- ページ共有機能「Page Fusion」を有効化した場合に、ゲストOSにおいてメモリ破壊が発生するケースが確認されていた問題を修正
- 32bit Linux(ホストOS)において、64bitゲストOS(「Windows 7」等)を動作させた場合に、ホストシステムがフリーズするケースが確認されていた問題を修正
- CPU仮想化支援「Intel VT-x(Intel Virtualization Technology)」「AMD-V(AMD Virtualization)」が無効化された場合における、タスクゲートのハンドリングを修正
- 仮想マシンをパワーオフした時に古いスナップショットのノードをリストアした場合に、GUIベースのマネジメントコンソール「Oracle VM VirtualBox Manager(Oracle VM VirtualBoxマネージャー)」がクラッシュするケースが確認されていた問題を修正
- Mac OS X版におけるネットワーク関連の改善。AMD PCnet、或いはIntel PRO/1000が一部特定のタイプのアダプタにブリッジされた場合に発生し得た、ネットワークパケットに関連した問題を修正(MTU-4より大きなサイズのパケットを送信した場合に発生し得た問題)
- ブリッジネットワーク関連の改善。無効なリファレンスカウンタに起因して、「Linux Kernels 3.2.18」で動作するLinuxホストにおいて、デバイスドライバが適切にロードされないケースが確認されていた問題を修正
- 稀な状況下にてクラッシュするケースが確認されていた、NAT関連の問題を修正(Windowsホストにおいてのみ発生し得た問題)
- 準仮想化ネットワークアダプタ「Virtio(virtio-net)」関連の改善。セッションインフォメーションダイアログ(GUI)におけるネットワーク統計カウンターに関連した問題を修正
- ストレージ関連の改善。スナップショットノードを伴うVirtualBox仮想ディスク(vdi)をコンパクト化した場合に、データ破損が発生し得た問題を修正
- And many others...
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