全般的には仮想化技術の概要や仕組み、幾つかの方式の特徴等が紹介されている他、Windows VistaをホストOSとして利用可能な仮想化ソフトウェアとして、
- 「Virtual PC 2007」(Microsoft)
- 「VMware Workstation 6.0 Beta」(VMware)
- 「Parallels Workstation 2.2」(Parallels Software
- International)
- 「VirtualBox」(InnoTek Systemberatung GmbH)
その他では、ベンダ間の論争にも発展しているMicrosoftのEULAにおけるWindows Vistaの仮想マシン上での利用制限に関する記述も印象的。ゲストOSとして使用可能なEdition制限の他、以下の項目にも改めて注目してみました。
さらに注意したいのは、Business/Enterprise/UltimateのゲストOSになれるSKUでも、デジタル権利管理技術や Ultimateの「BitLocker」はゲストOSでは利用できないということだ。これは、素直に読めばWindows Media DRMも対象になるので、例えば仮想マシンの中でWindows Media DRMを利用したGyaoのようなサービスも利用できないということだ(このこともライセンス条項に記述されている)。上記制約は既存のEULAに盛り込まれている内容で、特に目新しい発見ではありませんが、Mac OS Xユーザにとっても大きな制限事項の一つになるではないかと思われますので改めて注目してみました。Microsoftサイドからも自らの一定の見解は示されており、同社を一方的に非難するものではありませんが、その内容が今一つ納得し難いと感じている方も少ないくないのではないかと思われます。基本的には各種制限事項の再考を望んでおりますが、(同一Editionにて)制限事項が生じる仮想マシン上と、全ての機能が利用可能な実機上でライセンス料が同じという現状も一考の余地があるのではないかと感じる次第です。
正直言って、これらの制限、ユーザーの観点から考えると理解に苦しむものだと言わざるを得ない。これがあるおかげで、Macユーザーが ParallelsにVistaを入れてもGyaoのようなサービスを楽しむことができないということになる(技術的には可能であるにもかかわらず、だ。しかも、MacユーザーがParallelsを利用する最大のモチベーションはこれだと筆者は思うのだが……)。上位SKUを買えば対応できるホストOS になれる点とは異なり、この点は最上位モデルのUltimateを購入しても解決できないので、ほかのOSを選ぶしか解決方法がなくなってしまう。
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