この度のAlpha 2では、レンダリングエンジンに関する大幅な修正が施されているとされ、各オブジェクトにおけるポジショニング算出時の計算方法、及びネットワーク経由のイメージをレイアウトする際の手法等に変更が加えられた結果、Acid2テストの基準を満たすために残されていた問題が解決されているとの事。その他の主要な改善点として、
- 「WHATWG(Web Hypertext Applications Technology Working Group)」によるWebアプリケーション実行環境標準化規格「Web Apps 1.0 API」のサポート
- 「inline-block」「inline-table」等、CSS2.1における「display」プロパティ値への対応
- Mac OS X版におけるWidgetsとして採用される「Cocoa Widgets」の改良(描画性能向上、及びその他の不具合改善)
- ベクタグラフィックス、テキストライブラリとして採用される「Cairo」における改善
前述の通り、Firefox 3におけるレンダリングエンジンには、標準のベクタグラフィックス、テキストライブラリとして「Cairo」(KDEによるオープンソースのグラフィックスサブシステム)を採用する「Gecko 1.9」の実装が予定されており、「Mac OS X 10.2.x」及び「Windows 95」「Windows 98」「Windows Me」はサポート対象外とされています(Mac OS Xは「Mac OS X 10.3.9」以降が推奨)。Firefox 3が正式リリースまでに予定しているとされる主な機能の幾つかが以下の通りに示されています(既改善点も含みます)。
- レイアウトコードの再設計
- Mac OS X版におけるWidgetsが「Carbon Widgets」から「Cocoa Widgets」に変更(Webページのコンテンツ部分を除く)
- 半透明への対応(「CSS3」におけるrgba)
- Complex Script(主に南アジア言語)への対応
- Linux版におけるテキスト描画の改善
- Windows、及びLinux版におけるIME(Input Method Editor)制御がよりネイティブアプリケーションに近い形に改善
- 「CSS2.1」に準拠できていないバグの修正
- URLの折り返し問題の改善
- 日本語の文字間に存在する空白が削除されない問題を改善
- Mac OS X版におけるIME制御の改善
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