一連のテストリリース(「Beta 1 Build 16232.759454」~「Beta 3 Build 17977.781481」)を通じた「Parallels Desktop 8 for Mac Build 18085」における主な特徴として、以下の項目等が示されています(「7.0 Build 15106」からの主な変更点となります)。
- サポート対象オペレーティングシステムの追加。Appleによるデスクトップオペレーティングシステム「OS X Mountain Lion(OS X 10.8)」、サーバオペレーティングシステム「OS X Mountain Lion Server(OS X Server 10.8)」をホストOS、ゲストOSとしてサポート。「Notification Center(通知センター)」、セキュリティソリューション「Gatekeeper」等に対応(ゲストOSとしては「OS X Mountain Lion」におけるリカバリパーティション、USBメモリ、或いはインストーラパッケージに含まれる「InstallESD.dmg」等を通じてインストール可能)
- Microsoftによる次世代デスクトップオペレーティングシステム「Windows 8(64bit/32bit)」をゲストOSとしてサポート(「Coherence(コヒーレンス)」モードも利用可能)
- ユーザビリティ関連の改善。インストールプロセスの変更。従来までMac OS X標準のインストーラウィジェットを用いて行われていたアプリケーションのインストールを、アプリケーションパッケージのドラッグアンドドロップにて行えるように変更(「VMware Fusion 4.0」以降と同様のハンドリング)。この変更に伴い、従来まで「/Library/Application Support/Parallels/」に属していた各種関連ツール等は、アプリケーションバンドル内(「/Applications/Parallels Desktop.app/Contents/Library/」)に移動。これにはコマンドラインユーティリティ「prlctl」、仮想ディスクコンフィギュレーションツール「Parallels Image Tool」等が含まれる
- アプリケーションアーキテクチャの変更。従来までホストOSに常駐していたprl_disp_service等の各種関連プロセスが、GUIクライアント(Parallels Desktop.app)起動時のみにプロセッシングされるべくした変更を適用(GUIクライアントの終了と共に関連プロセスも終了(カーネルモジュールを動的にロード、アンロード)。この変更は、ホストシステムの起動、或いはシャットダウンプロセスの時間短縮、及び「Parallels Desktop for Mac」非使用時におけるメモリ使用量の低減等に貢献する。一方でヘッドレスモードの利用には一定の制限が付く(使用できない訳ではない)
- 3Dグラフィックスを含むグラフィックス関連の改善。各種プラットフォーム、及びアプリケーションを対象として、グラフィックスのレンダリングにおける正確性を改善、及びグラフィックスドライバのチューニング(Windowsビデオドライバをアップデート)
- Windows 8、Windows 7(何れもゲストOS)における一部のアプリケーションを対象として、全般的な安定性を改善
- Windows 8、Windows 7を対象として、米国時間6月11日付(WWDC 2012)にて発表された「MacBook Pro with Retina display」におけるディスプレイ解像度に対応
- 一部のデバイスを対象として、USB関連の互換性を改善
- 容易なパスワード入力を支援するために、パスワード入力フィールドにおいてCaps Lock、及び言語インジケータを利用可能に
- 「Coherence(コヒーレンス)」モード利用時に、Mac OS X(ホストOS)メニューバーにおけるParallelsアイコンメニューから「advanced settings(高度な設定)」に対して、シンプルにアクセス可能に
- シャットダウン、サスペンド、或いはポーズ(一時停止)状態の仮想マシン(コンソールウインドウ)を右クリックする事によって、ショートカットメニューを呼び出し可能に(同メニューを通じて「Finder」における仮想マシンバンドルの確認、構成ファイル(pvs)の呼び出し等が可能に)
- 「OS X Lion(Mac OS X 10.7)」以降における、フルスクリーンモードに対するサポートを改善。マルチディスプレイ環境において、ホストOS、ゲストOSを同時に確認可能に
- Mac OS X(ゲストOS)において、OS Xに向けたキーボードショートカットを利用可能に
- インテグレーション関連の改善。「Finder」における仮想マシンアイコンが、「Virtual Machine List(仮想マシンリスト)」におけるそれと統一されるべくした変更を適用
- 仮想マシンパッケージのアイコンをゲストOSに応じたデザインにする事によって、「Finder」において仮想マシンの種別を容易に識別可能に
- 「Exposé(Expose)」「Mission Control」利用時に、Windowsアプリケーションが(Mac OS Xアプリケーションのように)個別にグループ化されるべくした変更を適用
- ホストコンピュータとペアリングされているBluetoothデバイスが、Mac OS X、Windows、Linux(何れもゲストOS)とシームレスに共有、使用可能となるべくした改善を適用
- 複数台の仮想マシン(Windowsゲスト)間において、ファイルをドラッグアンドドロップ可能に
- ホストOS、ゲストOS間における更なる統合。Linux(ゲストOS)、Mac OS X(ホストOS)間において、ファイルをドラッグアンドドロップ可能に
- Mac OS Xアプリケーション(ゲストOS)、Mac OS X(ホストOS)間において、テキスト、及びピクチャをコピーアンドペースト可能に
- Mac OS X(ホストOS)メニューバーにおいて利用可能な自分のメニューを使用して、Windowsプログラムを管理可能に
- 何れのMac OS Xアプリケーションのように、Windowsアプリケーションを隠す事が可能に
- 「Mission Control」を使用して、動作中のWindowsプログラムのウインドウ間を容易に切り替え可能に(一定条件を満たしたウインドウをグループ化可能)
- キーボードショートカットを作成、或いはカスタマイズするための、より直感的なインターフェイスデザインを採用
- Windowsに対してダイレクトにUSBマウスが接続されている場合に、当該マウスポインタがスムーズに表示、移動されるべくした改善を適用
- スナップショットノードを除去、或いはマージするために要されるディスクスペースが、より少なくなるべくした変更を適用
- 仮想マシンによって使用されているディスクスペース(スナップショット、及びその他の関連のファイル)の詳細な情報を視覚的に識別可能に
- 一部特定のシステム構成において、ハングアップ、仮想マシンのフリーズが生じるケースが確認されていた問題を修正
- アニメーション、及びトランジションを改善
- 全般的なパフォーマンス改善
- And many others...
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