「WWDC 2006」において「Mac OS X 10.5 Leopard」がプレビュー

米カリフォルニア州サンフランシスコのモスコーンウェストにて開幕した「WWDC(Worldwide Developers Conference) 2006」において、Apple Computer, Steve Jobs, CEOよりMac OS X6度目のメジャーリリースに相当する「Mac OS X 10.5 Leopard」が、サードパーティデベロッパに対してプレビューされています。 事前に様々な噂や憶測が錯綜していた中、いよいよ謎のヴェールの一部分が発表されたMac OS X 10.5 Leopard。戦略的な理由から機能の全容が公表されるには至りませんでしたが、基調講演にて語られた内容や、明らかにされた機能の概要等、確認可能な範囲内にてエントリしてみたいと思います。
  • 現時点におけるUniversal Application総数は3,000を突破
  • Intelプロセッサへの移行は210日にて完了。約8600万行ものコードがIntelプロセッサ用に移植
  • 現時点におけるMac OS Xのアクティブユーザ数は約1,900万人
  • 64bit Nativeをフルサポート、32bitアプリケーションやドライバとの互換性も維持
  • Mac OS Xにおけるあらゆるコンテンツの自動バックアップ、及び復元を可能とする新技術「Time Machine」
  • 「Boot Camp」正式版を搭載。現在までの総ダウンロード数は約50万件
  • 各種業務に必要な複数アプリケーショングループを瞬時に切り替え可能とする新技術(仮想デスクトップ環境)「Spaces」
  • 検索速度とプレビュー機能の強化、検索範囲の拡大(リモートボリューム含)等、より機能強化された「Spotlight」
  • 次世代「Front Row」「PhotoBooth」をOS標準機能として搭載
  • 鮮やかな視覚効果やアニメーションを容易に作成可能とする「Core Animation」
  • 改善された「Universal Access」
  • 様々な機能強化を果たした「Mail」「iChat」
  • 「DashCode」「Xray」等、新たな開発ツールを備えた「Xcode 3.0」(本日リリース)
  • 「グループカレンダ機能」「イベントドロップボックス」を提供する他、業界標準の「CalDAV」に対応し、マルチユーザもサポートした「iCal 3」
  • 制限時刻、制限時間、遠隔管理等をサポートした新しい「ペアレンタルコントロール」
  • Mailや「Safari」におけるフィッシング対策機能や、アプリケーションがアクセス可能なネットワークリソースを制限する自動ファイアウォール等、セキュリティ機能全般の強化
Time Machineは、他ボリューム等への自動バックアップや履歴管理(新旧ファイルの差分を保存)を行い、不慮の要因によるファイル損失時等に、ビジュアルディスプレイによる直感的な時間軸や、使用アプリケーション等を基点とした、時間を遡ったファイル検索を可能にしているとの事。Macintoshに保存されていた任意のタイミングのファイルやアプリケーション、各種デジタルメディア等、あらゆるコンテンツを容易、且つ瞬時に復元可能としているようです(Time Machineの利用には、HFS Plus互換で、Bootとして設定されていないHDDが別途用必要であるとの事)。

64ビットに完全対応するXcode 3では、容易なWedget開発をサポートするDashCode、アプリケーションの最適化を行うXray等といった新しい開発ツールを装備。Core Animationは、テキスト、画像、ビデオ、OpenGL等、数千ものレイヤを含むシーンが作成可能とされ、Time MachineやSpotlightのUIを司る構成要素の一つでもあるとの事。Spacesは、特定業務に必要な複数アプリケーションをグループ化し、「スペース(空間)」に保存するための直感的な機能とされ、目的に応じた仮想デスクトップを瞬時に切り替え可能とされています。また、俯瞰表示により全スペースを一目で確認可能とされているため、任意のスペースに対する最少操作での移動が実現されているとも伝えられています。

また、Universal AccessはQuickTimeにおけるクロズドキャプションをサポートし、VoiceOverの音声品質も改善。Mailでは、
  • 30以上のカスタマイズ可能なステーショナリデザインを用意したHTMLベースのテンプレート「Stationary」
  • 思いつきやアイデアを書き留めたり、グラフィックスや添付文書等を追加し、それらのメモを電子メールメッセージのように管理可能とする「Mail Notes」
  • 電子メールメッセージやメモ等から作成可能な「To-Do」リスト(「iCal」での閲覧や、メールとしての送信も可能)
  • RSSフィード対応により、最新ニュースや記事更新通知を受信トレイにて受け取り可能
等がサポートされ、「Dashboard」におけるWedgetは2,500種類以上に達し、新たに映画上映時刻を表示する「Movies」や、Webページの一部をライブに保存可能な「Web Clip」等を標準添付。多くの機能強化が行われたとされるiChatでは、
  • チャット中に自身の写真やビデオをバックグラウンドにて表示可能とするPhoto Boothスタイルのエフェクト
  • iPhotoスライドショーのライブプレゼンテーション
  • KeynoteプレゼンテーションやQuickTimeムービーが再生可能
等がサポートされ、これらを司る新機能として「multiple logins」「tabbed chats」「iChat theater」「visibility」「animated icons」「video recording」等が挙げられているようです。

基調講演が終了した現状においては、Time Machineが目玉機能的な扱いを受ける事となりそうですが、「トップシークレットの機能は発表する事ができない」といった事が仄めかされる等、全容が明かされなかった事によって、噂と憶測の日々が今暫く続きそうな雰囲気です。期待されていた仮想化ソリューションは、Mac OS Xにおける同市場を牽引している「Parallels Desktop for Mac」や、引き続きデモンストレーションが行われると伝えられている「VMware」等に期待が集まりそうな流れですが、今後の展開にも引続き要注目となるでしょう。尚、Mac OS X 10.5 Leopardの正式リリースは来春になるとされており、Windows Vistaが予定通りリリースされれば、直接バッティングする事はなさそうな雰囲気ですが、或いは来年初頭のMacworld Expoあたりで、もう一度プレビューされる可能性もあるのではないかと思われます。


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Weblog: ネット社会、その光と闇を追うー
Tracked: 2006-08-08 11:01

MacProだけでした。
Excerpt: 結局新しいハードはMacProだけ。 WWDCらしいといえばらしいけど、MacPro以外は終始ソフト的なお話しでした。 ...
Weblog: The road ahead v.2.0
Tracked: 2006-08-08 13:52