Microsoftより先週リリースされたInternet Explorer用の修正パッチが、「Google Toolbar」等を含む一部のアプリケーションに対して干渉を引き起こす可能性があるとの指摘が行われているようです。
今回の問題は、Eolas Technologiesやカリフォルニア大学との間で係争中のWebブラウザ特許侵害訴訟に対して、Microsoftが賠償責任を回避する事を目的として用意された修正パッチ(一部のActiveX Control実行時に確認画面を表示するような修正を加え、コンテンツの自動再生を回避させようとするもの)に起因して発生したもので、パッチ管理ソフトウェアメーカのPatchLinkによって指摘されているようです。現時点ではGoogle Toolbarの他にも、Oracleが買収したSiebelよりリリースされている「Siebel 7」や、「Java Platform, Standard Edition」の 1.3、1.4を使用するActiveX Control等が、今回の修正パッチの影響受けているとされています(Java 1.5には影響なし)。
尚、Google Toolbarにおいては、無効となっているActiveX Controlが含まれたウインドウを閉じる際に起こり得るエラーが指摘されていますが、この問題の影響を受けるのはGoogle Toolbarの3.0.129.2以前のバージョンのみとされており、既にこの問題を解決するための修正パッチも自動サービスメカニズムを使ってリリース済みとなっているので、該当ユーザにおいては最新バージョンの適用をもって対処されると良いでしょう。
一方、Siebel 7ユーザにおいては、今回の修正パッチによる変更の影響をダイレクトに受けた格好となっており、Siebel CRMプログラムのユーザは、同プログラム中でActiveX Controlを利用したイベントが発生する度に余分なクリック等の追加の操作を強いられているとの事。Oracle関係者によると、現在Microsoftと協力してこの問題の解決に取り組んでおり、5月にはSiebel 7ユーザ向けの更なる修正パッチをリリースできる見込みとされています(今回の変更への対応を済ませていないWeb開発者に対する暫定的な救済措置として提供された互換性パッチは利用されていないようです)
今回の修正パッチに起因して発生するであろうトラブルに関しては、リリース前からある程度指摘されていた事ではありますが、機能向上やセキュリティ関連の修正を目的としたパッチではなく、企業間における利害関係が反映された形のものだっただけに、エンドユーザの立場からは何とも迷惑な変更と感じている事でしょう。但し、ActiveX ControlとInternet Explorer等のように、特定ベンダの独占的な技術に依存した開発を続けている以上、再び今回のような問題に直面する可能性というのは充分に起こり得る事でしょうし、同様の危険性はMicrosoftが現在開発中で「Flashキラー」とも呼ばれている「WPF/E(Windows Presentation Foundation/Everywhere)」にも孕んでいると思われます。開発者サイドもある意味では被害を被っている部分もあるのでしょうが、今回の問題をきっかけに独占的な技術の採用を今一度再考してみる良い機会と捉えてみる必要があるのかも知れません。
【関連Link】
この記事へのトラックバック
Micorsoftの月例パッチで不具合発生
Excerpt: Micorsoft 4月の月例パッチでいろいろと不具合が発生しているようです。 Google Toolbar、Siebelのビジネスソフトウェア、特定のバージョンのJavaを利用する一部のウェブアプリ..
Weblog: 魁人伝
Tracked: 2006-04-17 21:32
当サイトにおけるプライバシーポリシー
この記事へのコメント