「VMware Fusion 2.0.4 Build 159196」、「Ubuntu 9.04」利用時の留意点 etc...

英国時間20日付にてGAリリースを迎え、Japanese Teamからは日本語 Remix CDも提供されているLinuxディストリビューション「Ubuntu 9.04(Jaunty Jackalope)」ですが、この度VMwareによる公式ブログ(Team Fusion)を通じて、同オペレーティングシステムをMac OS Xベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Fusion 2.0.4 Build 159196」上のゲストOSとして利用する際の留意点等が紹介されていますので、その内容を纏めてみたいと思います。 「VMware Fusion 2.0」は、米国時間9日付にてリリースされた「2.0.4 Build 159196」の段階において「Ubuntu 9.04(Jaunty Jackalope)」をゲストOSとして正式にサポートしていませんが、冒頭LinkのTeam Fusionでは、スタッフによる検証、及びサポートフォーラムを通じて寄せられた種々の報告等に基づき、現時点で試用する際の注意事項(制限事項や対処方法等)、インストールプロセス等が以下の通りに纏められています(以下のプロセスでは、i386 Desktop CDを用いた新規インストールが前提とされています)。
  1. Ubuntu公式サイトよりi386 Desktop CDイメージをダウンロード(iso:約699MB)
  2. ダウンロードしたisoイメージを用いて「Ubuntu 9.04 Desktop」をゲストOSとして新規にインストール(インストール時には「New Virtual Machine Assistant(新規仮想マシンアシスタント)」における「Linux Easy Install(Linux簡易インストール)」オプションを利用する事が可能です)
「Linux Easy Install」オプションでは「VMware Tools」のインストールまでが自動化されていますが、「2.0.4 Build 159196」には「Ubuntu 9.04(ゲストOS)」に向けてプリコンパイルされたカーネルモジュールが同梱されていないため、現時点では「VMware Tools」のインストール後にも、本来利用可能となるべき機能の一部が適切に動作しないケースが確認されていると伝えられています。そして適切に動作しないとされる機能の中には、ホストOS、ゲストOS間においてシームレスなカーソルの移動を実現するマウスシンクロナイズが含まれていますが(マウスドライバ「vmmouse」が適切にインストールされない)、同機能を有効化するための暫定的な対処方法が以下の通りに示されています(以下のプロセスでは「apt-get」を使用して「vmmouse」をインストールするため、「Ubuntu 9.04(ゲストOS)」がインターネットに接続されている状態で行う必要があります)。
  1. ゲストOSとしてインストールした「Ubuntu 9.04」においてターミナル(「Applications」>「Accessories」>「Terminal」)を起動
  2. 「Terminal」を通じて以下のコマンドを実行
  3. sudo apt-get install xserver-xorg-input-vmmouse
    「VMware Fusion 2.0.4 Build 159196」+「Ubuntu 9.04」
    ↑「Mac OS X 10.5.6」+「VMware Fusion 2.0.4 Build 159196」+「Ubuntu 9.04 Jaunty Jackalope」。「Terminal」を通じて「apt-get」をを実行(クリックで拡大します)
  4. 再起動後にマウスシンクロナイズが有効化
その他にも「VMware Fusion 2.0.4 Build 159196」上にゲストOSとしてインストールされた「Ubuntu 9.04」では、「Linux Kernel 2.6.28」におけるカーネルAPIの変更等に起因して、共有フォルダを利用する事ができないケースも確認されていると伝えられています(「VMware Tools」のインストール時に、共有フォルダの利用に必要なカーネルモジュール「vmhgfs」のコンパイルに失敗する)。この問題に対する暫定的な対処方法がサポートフォーラムにて紹介されていますので、興味のある方等は確認されると良いかと思われます。

※当エントリ、及び当エントリが参照している公式ブログは、何れも「VMware Fusion 2.0.4 Build 159196」時点における情報を採り上げております。また、上記の暫定的な対処方法等は公式ブログを通じて紹介されていますが、現時点で「Ubuntu 9.04」は「VMware Fusion」におけるゲストOSとして正式にサポートされていませんので、試用される際には御注意下さい(VMwareからは、後のアップデートにて正式にサポート予定との意向が示されています)。尚、ParallelsによるMac OS Xベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop 4.0 for Mac」でも、現行ビルド(Build 3810)において「Ubuntu 9.04」はゲストOSとして正式にサポートされていませんが、こちらは次のアップデートにて正式にサポート予定との意向がサポートフォーラムを通じて示されています。

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