ReactOSより「ReactOS 0.3.9」がリリース

ReactOS Foundationより米国時間26日、開発過程にある同団体によるオープンソースオペレーティングシステム「ReactOS」の最新Alpha版に相当する「ReactOS 0.3.9」がリリースされています。 アプリケーション、デバイスドライバ等におけるバイナリレベルでのWindows互換環境を目標として開発中とされるオープンソースオペレーティングシステム「ReactOS」に、米国時間26日付にて最新Alpha版に相当する「ReactOS 0.3.9」がリリース。現在ReactOS Foundationによる公式ダウンロードページを通じてインストールCD、Live CD、QEMU仮想マシン(「QEMU on Windows」をバンドル)、VMware仮想マシン、及びソースコード等が入手可能となっています(インストールCD:約33.5MB)。

この度リリースされた「ReactOS 0.3.9」における主な変更点として以下の項目等が示されています。
  • システム要件における最小RAM容量を32MBに低減(理論上は24MBにてインストール可能、20MBにで動作可能)
  • カーネルに対するハイパースペースマッピングインターフェイスの実装により、300%以上のパフォーマンス改善を実現
  • 「Object Manager(オブジェクトマネージャ)」に対するセキュリティチェックの改善により、(大きなサイズのファイル/レジストリのオペレーション時等に顕著な)500%近くのパフォーマンス改善を実現
  • 「NDIS(Network Driver Interface Specification)」及び「AFD(Ancillary Function Driver)」に関連した種々の問題の解決により、サードパーティ製NICドライバに対する互換性、及びネットワークスタックのハーデニング等を増進
  • カーネルストリーミングサービスを通じたサウンドに対する準備的なサポートを追加。新たなポートクラスライブラリを通じて「AC'97(Audio Codec 97)」ドライバを使用可能に
  • GDI(Graphic Device Interface)カーネルモードの一部を対象とした多数のバグフィックス(描画エンジンの大幅な改善)
  • Win32 API実行環境「Wine(WINE Is Not an Emulator)」から「ddraw.dll」をインポート
  • And many others...
今後の開発計画として、ネクストリリースに相当するVer.0.3.10を6月以降にリリース予定と伝えられており、Ver.0.4ブランチまでAlphaステージにて開発が継続されるとの意向等が示されています(Ver.0.5よりBetaステージに移行予定と伝えられています)。

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