2007年09月16日

ReactOS Foundationより「ReactOS 0.3.3」がリリース、Mac OS Xホストに対する互換性含む多数の機能改善、バグフィックス等を包含

ReactOS Foundationより米国時間12日、開発過程にある同団体によるオープンソースオペレーティングシステム「ReactOS」の最新alpha版に相当する「ReactOS 0.3.3」がリリースされ、Mac OS Xホストに対する互換性を含む多数の機能改善、及びバグフィックス等が行われています。 アプリケーション、デバイスドライバ等におけるバイナリレベルでのWindows互換環境(オブジェクトコード互換)を目標として開発中とされるオープンソースオペレーティングシステム「ReactOS」。2ヶ月サイクルでのリリーススケジュールに従って5月中旬に予定されていた「ReactOS 0.3.2」のリリースがブロッカーバグ(リリースが妨げられる程の深刻なバグ)に起因した形にてスキップされた後、7月下旬には「ReactOS 0.3.3-RC1」がリリースされていましたが、この度米国時間12日付にて同オペレーティングシステムの最新alpha版に相当する「ReactOS 0.3.3」がリリースされ、現在ReactOS Foundationによる公式ダウンロードページを通じて、Intel x86を対象とした以下の各種バイナリ、及びソースコード等が入手可能となっています。
  • Live CD
  • インストールCD(ISOイメージ)
  • 「QEMU」仮想マシン(「QEMU for Windows」をバンドル)
  • 「VMware」仮想マシン
  • ソースコード
  • Debug Build with KDBG
この度リリースされた「ReactOS 0.3.3」における主な変更点等がリリースノートを通じて以下の通りに示されています(「ReactOS 0.3.1」からの主な変更点等となります)。
  • ソースツリーの再構成、及びクリーンアップ
  • 「DejaVu Font」をVer.2.18にアップデート(DejaVu Font 2.18)
  • 全てのケースにおける「DejaVu Font」への切り替えを実施(コマンドにおいても同様にDejaVu Fontを使用、GUIにおいては既に実装済)
  • Wineから「usp10.dll」をインポート(CVS revision 1.8)
  • 「Win32k DirectX」サポートにおける幾つかのAPIに対して「NtGdiDdCreateDirectDrawObject」「NtGdiDdDeleteDirectDrawObject」「NtGdiDdQueryDirectDrawObject」等のようなテストケースを追加(前記テストケースは種々の障害等に起因して100%正確ではなく、場合によっては一部のケースにおける障害発生要因を手動でチェックする必要があるとの事。当該テストケースは「DirectX8」以降、或いは「ReactOS 0.2.9」以降をサポートする全てのWindowsにおいて動作可能)
  • 「DDK」「MS DDK version 3790.1830」間における多数のヘッダ互換性を修正
  • 「FreeType」をVer.2.3.4にアップデート(FreeType 2.3.4)
  • 「MS DXSDK 2004 December」と同様に動作するヘッダを含む「DXSDK」と称されるフォルダを作成
  • 種々のモジュールに向けた「MSVC(Microsoft Visual C++)」に対する様々なコンパイルの修正
  • Live CDにおける「ReactOS」ディレクトリの名称を変更するための変数を追加
  • 「64bit x86-64」ホストにおいて32bitタイプを要された際に用いる「typedefs64.h」ヘッダファイルを追加
  • 「FreeBSD」及びその他のUNIX派生オペレーティングシステム(「NetBSD」「OpenBSD」「Linux」等)に対するコンパイルの修正
  • 「typedefs64.h」ヘッダを用いている64bitホストにおけるコンパイルの修正
  • Mac OS Xホストに対するコンパイルの修正
尚、 ReactOSは昨年12月の段階で「freeldr(FreeLoader、ReactOSにおけるブートローダ)」に起因した不具合の発見等により「ReactOS 0.3.1」以降におけるIntelベースMacintoshへの正式対応を表明。従来からサポートされているPC/AT互換機の他、Apple純正デュアルブート支援ツール「BootCamp」によって作成されたパーティション、或いは「Parallels Desktop for Mac」における仮想マシン等を実行環境としてサポート予定と伝えられ、開発者向けビルドにおける動作確認が進行中とされていましたが、現時点で公式なアナウンスは発せられていないようです。

※個人的に「Parallels Desktop 3.0 for Mac Build 5160」「VMware Fusion 1.0 Build 51348」での起動を確認しております(Live CD、及びVMwareイメージを使用。「Parallels Desktop 3.0 for Mac Build 5160」ではVMwareイメージを「Parallels Transporter」にてマイグレーション)。「VirtualBox for OS X Beta 2(Ver.1.4.1-r22965)」では起動時のハングアップが確認されていますが、今月上旬にリリースされた「VirtualBox for Windows 1.5.0」「VirtualBox for Linux 1.5.0」において「ReactOS」との互換性改善が言及されていますので、後のリリースが期待される「VirtualBox for OS X」ネクストリリースに対する反映にも期待している次第です。
「Parallels Desktop 3.0 for Mac Build 4560」+「ReactOS 0.3.3-RC1」+「ReactOS Explorer」
↑「Parallels Desktop 3.0 for Mac Build 4560」+「ReactOS 0.3.3-RC1」+「ReactOS Explorer」(クリックで拡大します)

また、公開されている開発ロードマップによると「ReactOS 0.4」(「ntoskrnl」におけるWindows NT 5.x/6系に対する互換性を50%に向上)を2007年中に、「ReactOS 0.5」(「ntoskrnl」における互換性を70%に向上)を2007年〜2008年に各々リリースし、現在alpaとして進行中の開発ステージをBetaに移行するとの予定が示されています。

オペレーティングシステムの一つではありますが、Windowsライセンスを必要とせずしてWindowsアプリケーションを実行可能とするコンセプトは「CrossOver Mac」にも通ずるものがあり(ReactOS FoundationとWine Project(CrossOver Macのベーステクノロジ「Wine」の開発元)は協力関係にあるようです)、CrossOver Mac以上に長い目で見守る必要がありそうですが、米国時間16日現在99.5%まで完了しているソースコードの監査状況共々、今後の動向を見守り続けたいところです。

タグ:reactos
posted by Flipper at 22:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | Software
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