ZFSの主な特徴としては、128bitアドレッシングによる実質無限大ともいえるディスクリソースの管理を可能としている事が挙げられ、これは現行ファイルシステム「HFS Plus」の32bitアドレッシングが比較対象と成り得ない程の大きなポテンシャルを秘めているものとなります。尚、128bitファイルシステムが扱えるアドレス空間では、2^128の数値を管理する事が可能となっており、具体的に表すと「2^128=3.40282367*10^38」のアドレス空間の管理を実現しています。因みにこの数値は「地球上に存在する全ての人間の、全ての細胞を合計した数」よりも大きい数とされており(別の言い方をすると、地球上に存在する全ての人間の全ての細胞には、128bitの数値を用いれば一意な番号を割り振る事ができる)、近未来において普及が予想されている「IPv6」がサポートしているbit数としても知られているかと思います。
尚、ZFSのその他の特徴としては、
- タスクの自動化によるファイルシステム管理の簡素化や、ファイルシステム間におけるリソース共有等が齎す稼働率の向上(ファイルシステムのダウンタイムを短縮)
- 全データに64bitのチェックサムを付加する事によって保存データの不整合を未然に防止すると共に、エラー発生時におけるデータの自動復旧等もサポート
- 複数のディスク装置から構成される「Storage Pool(ストレージプール)」と称される仮想化の概念を持つ事により、ドライブを追加するだけで容易にファイルシステムを拡張する事が可能
- 目的データへのアクセスの高速化
現実問題として、Mac OS Xが主に普及しているパーソナルテクノロジの分野において、128bitものアドレス空間がどこまで有効活用できるかと問われると、回答に窮してしまうのが現状です(必要でないとも言い切れない)し、両OSの技術的仕様の違いが移植の際の大きな障壁となって立ちはだかる可能性も懸念されるところです。しかしながらZFSを採用する事によって齎される大きなメリットは、128bitアドレッシングのサポートよりも、データの信頼性やシステムの可用性(稼働率)の向上にあるのではないかと思われますし、一度普及してしまうと容易な移行プロセスが実現しづらいファイルシステムの選択においては、永きに渡って安定したポテンシャルを発揮できる技術の採用が重要となってくるでしょう。そういった意味では、AppleによるZFS採用の意向が事実だとすれば、非常に的を射た選択ではないかと思われます。
Apple-Style
Apple-Style Plus