「VMware Fusion 3.0」発表、「Windows Aero」に対応 etc...

米EMC傘下のVMwareより米国時間5日、Team Fusion(公式ブログ)を通じて、同社によるMac OS Xベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Fusion」のアップグレードリリースに相当する「VMware Fusion 3」が発表され、新たに「Windows Aero」に対する対応等がアナウンスされています(米国時間10月27日リリース予定)。 Mac OS Xベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Fusion」を対象としたアップグレードリリースとして、米国時間5月25日よりテストリリース(プライベートベータ)が開始されている「VMware Fusion 3.0」ですが、この度米国時間5日付にて同仮想化ソフトウェアの正式発表が行われ、現在Team Fusion(公式ブログ)を通じて機能の概要、及びアップグレード要件等がアナウンスされています(実際にリリースされるのは米国時間10月27日になりますので御注意下さい)。

一連のテストリリース(「Beta 1 Build 169060」~「Release Candidate 1 Build 193526」)を通じた「VMware Fusion 3.0」における主な特徴として、以下の項目等が示されています(「2.0.6 Build 196839」からの主な変更点となります)。
  • 「Mac OS X 10.6 Snow Leopard」によって齎されたディスク、及びグラフィックスパフォーマンスの最適化を有効に活用
  • 3Dグラフィックスを含むグラフィックス関連の改善。Windows(ゲストOS)を対象として「DirectX 9.0c Shader Model 3」をサポート
  • ディスプレイドライバモデル「WDDM(Windows Display Driver Model)」をサポート。Windows 7/Vista(何れもゲストOS)において「Windows Aero(Windows Authentic, Energetic, Reflective and Open)」に対応(「Aero Glass」「Flip 3D」「Aero Peek」等、ゲストOSにおいて「Windows Aero」をサポートする最初の仮想化ソフトウェアに)
  • 「Windows 7(ゲストOS)」において「Aero Glass」に対応
    ↑「WDDM」をサポートし、「Windows 7(ゲストOS)」において「Aero Glass」に対応(クリックで拡大します)
  • XPDM(Windows XP Display Driver Model)グラフックスドライバに対応し、「Windows XP(ゲストOS)」を対象として「OpenGL 2.1」をサポート
  • WDDMグラフックスドライバに対応し、Windows 7/Vista(何れもゲストOS)を対象として「DirectX 9.0Ex」「OpenGL 1.4」をサポート
  • 各表示モード(シングルウインドウ、フルスクリーン、Unity(ユニティ))利用時における2D描画、及びインタラクティブパフォーマンスを改善
  • 64bitプロセッサを搭載したApple製コンピュータに向けて、全般的なパフォーマンス向上等を齎すべくした、新たな64bitネイティブコアエンジンを実装(「vmware-vmx」等が64bitに対応。GUIコンソール(VMware Fusion.app)は32bitアプリケーション)
  • 仮想マシンにおいて最大4コア(4way)の「Virtual SMP(Virtual Symmetric Multiprocessing、仮想対称型マルチプロセッシング)」をフルサポート(マルチコアCPUをエミュレート)
  • 「Virtual SMP」利用時におけるパフォーマンスを改善
  • Windows 7/Vista(何れもゲストOS)、或いは「VMware Fusion 3」にて作成された仮想マシン上のWindows XP(ゲストOS)を対象として、起動時に要されるメモリ使用量を大幅に低減
  • 2GB以上のRAM容量が割り当てられた仮想マシンを対象としたパフォーマンスの改善(「Mac OS X 10.6 Snow Leopard(ホストOS)」利用時においてのみ)
  • 「VMware Fusion」におけるパフォーマンスプリファレンス(「VMware Fusion」>「Preferences...(環境設定)」>「General(全般)」>「Performance(パフォーマ ンス)」)において「Optimize for Mac OS application performance(Mac OSアプリケーションのパフォーマンスのために最適化)」が選択されている際の、ディスクライティングパフォーマンスを大幅に改善(Ver. 3.0にて新規に作成された「Windows XP(ゲストOS)」等)
  • Mac OS X(ホストOS)におけるメニューバーに新たなアプリケーションメニューを配置(常時表示、或いはGUIコンソール起動時のみ表示の何れかを任意に選択可能とし、ホットキーを用いて呼び出す事も可能)。同メニューを通じてゲストOSアプリケーションをダイレクトに起動可能となった他、仮想マシンの制御、表示モードの切り替え、及びセッティングエディタ、スナップショットウインドウの呼び出し等にも対応(ゲストOSアプリケーションの起動に際しては、GUIコンソール(VMware Fusion.app)を伴わずして起動すべくしたオプションも用意)
  • アプリケーションメニューを通じて、Mac OS X(ホストOS)アプリケーションであるかの如くに、ゲストOSアプリケーションを検索可能に
  • 任意の仮想マシンにおけるスクリーン全体を、何れの表示モード(シングルウインドウ、フルスクリーン、Unity)においても常時確認可能な「Preview(プレビュー)」ウインドウを実装(同ウインドウを通じて各表示モードの切り替え等も可能。ウインドウサイズは任意にリサイズ可能)
  • 「VMware Fusion 3.0」におけるアプリケーションメニューと「Preview」ウインドウ
    ↑「VMware Fusion 3.0」におけるアプリケーションメニュー(左)と「Preview」ウインドウ(右)(クリックで拡大します)
  • 「Unity」モードの改善。同モードにおいて3Dアプリケーション(ゲーム等)、及び1080pフルハイディフィニションビデオが動作可能に
  • 「Unity」モード利用時に、Windows(ゲストOS)におけるタスクバートレイアイテムをMac OS X(ホストOS)メニューバーに表示可能に
  • 「Unity」モード利用時にMac OS X(ホストOS)「Dock」に表示されるゲストOSアプリケーションのアイコンが、よりハイクオリティにて表示されるべくした変更を適用
  • Windows(ゲストOS)アプリケーションを対象として、タイピング時のパフォーマンスを改善
  • 特定のWindows(ゲストOS)アプリケーションにおいて、「Expose(Exposé)」「Dock Expose(Dock Exposé)」が動作可能に
  • Mac OS Xアプリケーションのように、Windowsアプリケーションにおいても、アプリケーションExposéが利用可能に
  • Windowsアプリケーションにて開かれている複数のドキュメントの切り替えに、「command」+「tilde(`)」キーコンビネーションを使用可能に
  • 「command」+「Q」キーコンビネーションにて、特定のWindowsアプリケーションを終了可能に
  • フルスクリーンモード利用時に仮想マシンをコントロール可能なフルスクリーンタイトルバー(フルスクリーンビューメニューバー)を実装(ゲストOSにおけるユーザインターフェイスエレメント(Windowsにおけるタスクバー、Linuxにおけるデスクトップメニュー、或いはMac OS X Serverにおけるメニューバー等)へのアクセスが妨げられるケースを回避すべくして、スクリーンの何れかのサイドに移動可能)
  • 「VMware Fusion 3.0」におけるフルスクリーンタイトルバー
    ↑「VMware Fusion 3.0」におけるフルスクリーンタイトルバー(クリックで拡大します)
  • フルスクリーンモードへと遷移する際(或いはフルスクリーンモードから遷移する際)に、スムーズなアニメーショントランジションにて遷移すべくした変更を適用(Animated View Mode Transitions)
  • 特定のマルチディスプレイ環境(長辺が4096ピクセルを越えるモニタレイアウト)にてフルスクリーンモードを使用した際のパフォーマンスを改善
  • Windows 7/Vista(何れもゲストOS)利用時に、マルチディスプレイ環境におけるフルスクリーンモード(或いは「Unity」モード)が「WDDM」にて動作すべくした変更を適用
  • Physical Windows PC(実機)からのP2V(Physical to Virtual)マイグレーションをガイドする「Migration Assistant(マイグレーションアシスタント)」を実装。インスタントネットワーキングテクノロジ「Bonjour」等を通じて同一ネットワーク上に存在するWindows PCを自動検出可能とし、同アシスタントによって作成された仮想マシン(vmwarevm)をMac OS X(ホストOS)に対してダイレクトに保存可能に(Mac OS X(ホストOS)におけるWindows共有の有効、無効に拘らず、Appleによる「Migration Assistant(移行アシスタント)」ライクな移行プロセスを実現)
  • オートマチックアップデート。アップデータのチェック、ダウンロード、及びインストールまでを可能とする、新たなビルトインのソフトウェアアップデータを実装
  • 「Virtual Machine Library(仮想マシンライブラリ)」のリデザイン。新たに追加された「Home(ホーム)」ビューを通じて、新規仮想マシンの作成(ゲストOSのインストール)、P2Vマイグレーション、「Boot Camp」仮想マシンのセットアップ、仮想アプライアンスのダウンロード等を実行可能に
  • 「Virtual Machine Library」における「Home」ビュー
    ↑「Virtual Machine Library」における「Home」ビュー(クリックで拡大します)
  • 「Virtual Machine Library」を通じて、「Parallels Desktop for Mac」或いは「Microsoft Virtual PC for Mac」等によって作成された仮想マシンを検出、インポート可能に
  • レジュームプロセスをキャンセル可能に
  • コンソールウインドウ(仮想マシンウインドウ)リサイズ時に、表示内容がライブ、且つスムーズに追従されるべくした変更を適用
  • ユーザインターフェイス関連の改善。「Dock」アイコン(VMware Fusion)から「Virtual Machine Library」にアクセス可能に
  • メニュー構成のリデザイン。各種コマンドがより論理的に編成されるべくした改善を適用
  • 「Shared Folders(共有フォルダ)」「Mirrored Folders(ミラーフォルダ)」の改善。共有フォルダに内包されるWindows不可視ファイル(「Thumbs.db」「RECYCLE.BIN」等)が自動的に隠されるべくした変更を適用
  • Mac OS X(ホストOS)アプリケーションにおいて、ゲストOSサイドの「Microsoft Outlook」における添付ファイルを開く事が可能に
  • 「WLW(Windows Live Writer)」「Microsoft Office 2007」等を含む、各種サードパーティアプリケーションとの互換性を改善
  • キーボードサポートの改善。再マップされたキーボードショートカットを使用する際のパフォーマンス(応答性)を改善
  • ヨーロピアンキーボードを自動認識可能に。@、{、}等のキーをWindows(ゲストOS)に対して送信可能に
  • コピーアンドペースト、ドラッグアンドドロップ関連の改善。Windows/Linux(何れもゲストOS)、Mac OS X(ホストOS)間において、イメージをコピーアンドペースト可能に
  • Linux(ゲストOS)、Mac OS X(ホストOS)間において、RTF(Rich Text Format、リッチテキストフォーマット)をコピーアンドペースト可能に
  • Windows(ゲストOS)アプリケーション、Mac OS X(ホストOS)アプリケーション間において、イメージをドラッグアンドドロップ可能に
  • Windows(ゲストOS)からMac OS X(ホストOS)に対して「Microsoft Outlook」における添付ファイルをドラッグアンドドロップ可能に
  • ゲストOSにおけるファイルをMac OS X(ホストOS)アプリケーションに対してダイレクトにドラッグアンドドロップ可能に
  • サスペンドされた仮想マシンに含まれるVMware仮想ディスク(vmdk)を、読み込み専用のボリュームとしてMac OS X(ホストOS)にマウント可能に
  • MicrosoftからWindowsフリートライアル(VHD Test Driveサポート)をダウンロード、及びインポート可能に
  • Microsoft仮想ディスク(vhd)をVMware仮想マシンとしてインポート可能に
  • ネットワーク関連の改善。ブリッジネットワーク(ブリッジネットワーキング)において特定のネットワークアダプタを選択可能に
  • ブリッジネットワークにおいて「IPv6(Internet Protocol Version 6)」をサポート
  • 仮想ネットワークアダプタにおけるイーサネットMACアドレスを、GUIを通じてオーバーライド可能に
  • リモートマネジメントの改善。従来まで潜在的な機能として実装されていたVNCサーバが、セッティングエディタを通じたGUIにて制御可能に(「Advanced(詳細)」>「Other(その他)」)。同機能が有効化された仮想マシン上では、ゲストOSに対して別途にVNCサーバをインストールする事なく、各種VNCクライアントを通じたリモートアクセスが可能
  • VNCサーバの設定パネル
    ↑「VMware Fusion 3」におけるVNCサーバ。セッティングエディタを通じてパスワード(オプション)、ポート番号等を設定(クリックで拡大します)
  • スタートアップデバイスの選択。従来まで仮想マシンにおける「BIOS(Basic Input/Output System)」等を通じて制御する必要があった起動デバイスの選択が、セッティングエディタ(「Advanced(詳細)」> 「Startup Device(起動デバイス)」)を通じたGUIにて制御可能に
  • 起動デバイスの設定パネル
    ↑「VMware Fusion 3」における起動デバイス。セッティングエディタを通じたGUIにて制御する事が可能(クリックで拡大します)
  • 「Mac OS X 10.6 Snow Leopard」をホストOSとしてサポート(64bitカーネル/32bitカーネル双方に対応)
  • 「Mac OS X Server 10.6 Snow Leopard」をゲストOSとしてサポート(64bitカーネル/32bitカーネル双方に対応)
  • 「Ubuntu 9.04(Jaunty Jackalope)」をゲストOSとしてサポート
  • ホストOS、及びMac OS X Server(ゲストOS)に向けて作成された仮想マシンが何れもK64(64bitカーネル)にて起動された環境において、「Mac OS X Server 10.6 Snow Leopard」をゲストOSとして試験的にサポート
  • 「Nehalem」マイクロアーキテクチャが採用されたApple製コンピュータにおいて、「Mac OS X Server 10.5 Leopard」をゲストOSとしてフルサポート
  • 「Windows 7」をゲストOSとしてフルサポート(インストール時には「New Virtual Machine Assistant(新規仮想マシンアシスタント)」における「Windows Easy Install(Windows簡易インストール)」オプションを利用可能)
  • 「Windows 7」を「Boot Camp」仮想マシンにおけるゲストOSとしてサポート(64bit/32bit双方に対応。尚、Appleは現時点で「Boot Camp」における「Windows 7」を正式にサポートしていません)
  • ファームウェアインターフェイスとして「EFI(Extensible Firmware Interface)」をサポート(「Virtual EFI」。64bit/32bit双方に対応)。Mac OS X Server(ゲストOS)との互換性の向上、及びよりMac OS Xライクなエクスペリエンス等を提供
  • スマートカード共有。Mac OS X(ホストOS)、及びWindows(ゲストOS)から、サポートされたCAC(Common Access Card、共通アクセスカード)、或いはPIV(Personal Identity Verification、個人識別情報検証)スマートカードに対して同時にアクセス可能に
  • And many others...
※「Windows Aero」は利用可能な環境に制限がありますので御注意下さい。

「Virtual SMP」の実装は「Parallels Desktop 5.0 for Mac」「Parallels Desktop 4.0 for Mac」「Sun VirtualBox 3.0」等と同様にマルチコアCPUをエミュレートしているため、デュアルCPU以上(複数の物理CPU)をサポートしていないゲストOS(Windows Vista Home Premium/Vista Home Basic/XP Home等)においても複数の仮想コアを利用する事が可能となっています(「VMware Fusion 2.0」における「Virtual SMP」は(「2.0.6 Build 196839」の段階において)シングルコアのクアッド(デュアル)CPUをエミュレートしているため、デュアルCPU以上をサポートしていないゲストOSでは複数の仮想コアを利用する事ができません)。
「VMware Fusion 3.0」における「Virtual SMP」の実装
↑「VMware Fusion 3.0」における「Virtual SMP」の実装。マルチコアCPUをエミュレートしているため、「Windows XP Home Edition」においても複数の仮想コアを利用する事が可能となっています(クリックで拡大します)

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